2022年のふりかえり
ふりかえります。
前提として
去年に比べると、わたくしの生活基盤は安定していました。去年は引っ越しと転職があって、それなりにバタついていたのと比べると、身の回りは静かでした。自分でコントロールできる要素が多く、不確定要素に左右されづらかった、と言えそうです。
ウクライナ戦争、安倍元首相暗殺、インフレ問題など、世相は不穏な感じもしていますが、僕のような一市民のところまでは強い影響はありませんでした。世間的にも感染症対策が緩和傾向になって、マスクをつけたままではあるものの、イベントごともほぼ以前のようにできるまで戻りました。
とにかく無節操に色々手を出した
毎年ふりかえりは軽い気持ちでサクサク書いてたんですが、今年はちょっと書きっぷりを悩んでいました。別に悪い年ではなかったと思うんですが、とにかく色々手を広げていったので、一年振り返ったときにこれという成果がない感覚になっています。
仕事のソフトウェア開発については、安定したパフォーマンスを出せたかなと思っています。一番の成果という意味で言うと、ここかもしれません。趣味の時間では、本当に好奇心のままに手を出していきました。列挙するとこんな感じです。
- DTM
- 絵
- ゲーム開発
- CG制作
- ゲーム実況動画制作
もともとクリエイティブな活動は好きだったんですが、なぜか自分でやるなら文章の世界だ、という枠をはめていました。「どうせ手を出しても中途半端にしかならないから、それならテキストを極めよう」みたいな気持ちだったんだと思いますが、そこは考えが変わりました。
あと、去年買ったMacBook Proがメモリ64GB/ストレージ1TBという鬼スペックマシンでして、これ使ったらもっと色んなことできるんじゃないか? という思いもあって、プログラミング以外のことがしたくなった、というのもあります。
2022年のハイライト
まず1月。
実家の帰省から帰宅するときの駅で、ふと自分でもボカロ曲やろうと思えばつくれるんじゃね?と気づいて、調べたら出来そうだったんで、初音ミクNTというのを買って、DTMをはじめました。2021年は特にDECO*27とか柊キライとかにハマってたんで、そういう発想になったのかもしれません。
2月に1曲、3月に1曲完成して、ニコ動とYouTubeにあげたんですけど、あんまり反応がもらえずに結局そのアカウントは消してしまいました。
モチベーションが下がったというのと、3月くらいから会社で大きな案件が入って多忙になってきたのもあわさって、DTMはフェードアウトした感じになりました。
5月、6月は自分の中で停滞感があって、当時はもやもやした気持ちだけがありました。今思い出すと、単に忙しかったというだけのような気もします。業務時間的な忙しさというよりも、「この実装、自分に完成できるだろうか?」というプレッシャーで、思ってるよりも消耗していたのではなかろうかと推測しています。
レベル高いソフトウェア開発をしたくて転職したので、まさにそれが実現していたわけなんですが、実際にやってみると大変でした。
7月、8月で突然バイオハザードシリーズにハマりました。まず4をクリアして、そのあとは1からずっとやってました。ただ6が面白くなくて、一度熱が冷めて、バイオ熱は8月まででした。
バイオハザードやりながら、オープンワールドの3Dアクションってやっぱ面白いなと思って、自分でもそんな感じのインディーゲームつくりたい、というアイディアが浮かびました。そのためにUnreal Engineを調べたら、意外とイケそうな感触になりましたが、問題はCGアセットがないことでした。BGMは自分でつくるなり妥協してフリー音源なりでいけそうだったんですが、CGはストアで売ってるアセットが全然イメージ通りのものがありませんでした。
じゃあつくるしかないよね、ということでCG制作に手を出して、2年前ぐらいに少しだけやったことがあったBlenderを改めて触ってたんですが、この辺でフェードアウトしました。
9月はなぜか突然ロマサガ3をはじめました。10月に入って、ゲーム実況やりたいなという気持ちになって、部屋にたまたまあったキャプチャーボードとマイクとで動画をつくってあげるようになりました。11月、12月もまあそんな感じで。
ハイライトで書くとこんな感じです。色々手を出した、というのがわかっていただけるのではないでしょうか。それぞれ手を出したことについてもうちょっと突っこんで書きます。たぶん知らない人には呪文が並んでる感じなるかとは思いますが、オタクの早口パートだと思ってください。
DTM
そもそもDTMというのはDeskTop Musicの略で、パソコンを使った音楽制作のことを指します。iPhoneでもGarageBandというAppleのアプリがあるので、やろうと思えばスマホタブレットでも可能です。
初音ミクNTと、それと提携していたStudio OneというDAWソフトを使いました。初音ミクNTで歌パートをつくって、最終的にはStudio Oneでつくった曲の上にその歌を乗せる、という流れになります。
僕は音楽自体は熱心に聴いてるタイプではありましたが、音楽的な素養については全くないので、まず最低限のお勉強からのスタートでした。
初音ミクなんですが、消費者としてはそんなに好きではなかったんですが、つくる側になってみるとめちゃくちゃすごくて感動しました。普段仕事でやってるアプリ開発も面白いと思ってますが、こういう感性とテクノロジーが融合してる系の体験はなかったので、純粋におもしれーって思いました。
普段日本語喋ってるときに、子音とか母音とか意識しなかったんですが、初音ミク触ってみると、「カ」が「k+a」で、「サ」が「s+a」に分解できるというのを理解しました。
土日、一日中DTMやったあとで、サウナ行ったんですが、そこのテレビでニュースキャスターが喋ってるの聞いて、「なんて人間らしい発声なんだ」と変な感覚に陥りました。
絵
絵、と雑に書きましたが、これはほとんどやってません。
CLIP STUDIO PAINTを落として、何ヶ月かのお試し期間で有料機能を試して、「すげえ〜」となった程度です。
ゲーム開発
以前UnityでARアプリをつくったことがあって、その関係でUnityはすこし知ってたんですが、きれいなグラフィックでリアル志向なゲームはUnreal Engineみたいなイメージがあって、それですこし触ってみました。
めちゃくちゃ簡単なゲームぐらいならつくれそうかも、まで学習進めたんですが、自分の壮大なアイディアを実現するには全然足りなかったですね。Unreal Engineの学習ノートに関しては、
でまとめています。キーボードのFキー押したらキャラが火を出す、くらいのアクションはつけられてたみたいです。
CG制作
ゲーム制作の中で、CGアセット要るね、となって自作できないか模索しました。
CGで人間のキャラクターをつくりたい場合、Blender使って、ひたすら頂点をつくって造形を整えて、アクションのためにボーンつけてリギングして……というのをやっていくことになるんですが、マジの職人芸だなと思いました。
特に顔は特に難しいらしく、頂点数がとんでもないことになるみたいです。大手ゲーム会社のタイトル(例えば「龍が如く」とか「バイオハザード」とか)だと、フェイスキャプチャー使って有名人の顔使ってますが、それはそっちの方が早いからなんでしょうね。
僕の場合、ショボいインディーゲームなので、表情は別にのっぺらぼうみたいな感じで、マネキンにちょっとキャラクター性があるぐらいでいいと思ってたんですが、それすらもちょっと難しくて、雪だるまつくるところまでなんとかやって、それ以上は挫折しました……
ゲーム実況動画制作
年の終わりはずっと動画つくってたんですが、今使ってるツールとしてはDaVinci Resolveというソフトです。どのチャンネルなのかとか書いてもいいんですが、まだ数字が全然ないので、ちょっと恥ずかしいなと思っています。安定して出るようになったら蔀アカウントと紐付けてもいいかなと思ってますが、どうなるかはわかりません。
今のところ楽しいので続けてますが、楽しくなくなったらすぐにやめたいなと思っています。
楽しくやり続けるのが難しい
色々手を出しまして、学びました。
どれも最初は純粋に楽しいんですが、やり続けているとどこかで楽しくなくなるタイミングが来ます。それにどう対処するかが大事です。
僕の場合、楽しくなくなるパターンは
- 単純に難しくて折れる
- 思ったような反応がもらえなかった
のどちらかっぽいです。
難しくて折れる方は別にいいと思うんですよ。チャレンジしたけど難しかったから撤退しました、全然OK。チャレンジしないよりマシ。
問題は反応がもらえなくて、つまらなくなってしまう方だと思っています。DTMはまさにそのパターンでした。別に下手の横好きでも、仕事じゃなくて趣味なら問題ないと思うんですよ。本人が楽しければそれでいい。それは頭ではわかってるんですが、そうは言っても頑張ってつくったものが無反応だとつらい。
作業自体が楽しくても、最終的にそういうオチが待ってると、何かをつくって公開しようとは思わなくなってきますよね。
どう克服するか
なんらかの創作活動において、数字伸びなくて楽しくなくなってしまう問題に対して、僕は長いこと、「自分を強く持つこと」が解決策だと思ってました。「周りの評価を気にせずに、自分の価値観を信じて、やり続ける」ことが良い。そう思っていました。
でもそれはほとんどの人間にはムリですね。どこかで辛くなるはずです。だいたい「周りの評価気にせずに純粋にいいものをつくりたい」のなら、人に見せないで、ずっと自分一人でやってるはずです。でも公開するということは、できればいい評価を得たい気持ちがどこかにあるはずです。そしてそれは別に悪いことでもなんでもない、ごく自然な人間の心理だと思います。
なので、ストイックであり続けることは克服法にはならないと考えています。
ではどうするか。
小さくてもいいので、数字を得ることしか、克服方法はないと今は思っています。自分以外の誰かの反応を、1以上もらう。そのわずかなリアクションがあれば、少なくとも公開した意味はあるので、「自分一人でやってる感」は薄まるんじゃないかと思います。
目標をなるべく低く持つのが、精神的な挫折を防ぐコツで、その最低限の目標を上回る反応を得られたなら、だんだん目標を上げていけば、最終的にそこそこ高いところまで行けるんじゃないかと。あとはつまらなくなったらすぐにやめる、のも大事だと思っています。
そもそも創作活動ってそれ自体が楽しい行為なのに、そこで変な向上心出してつまらなくしちゃうのはもったいないと思います。
これは思想の話なので、この考え方が共感得られるかどうかは人によるでしょうけど、とりあえず今はそんな考えでやってます。
健康
今年の上半期は色々体調不安あったんですが、下半期は全体的に体調は良かった気がします。
仰向けになると軽い腰痛が出るという症状があったので、ベッドのマットレス変えました。
あとこの数年定期的に発症してた右膝痛も改善。結局運動メニューを変えました。水曜水泳、土曜ランニングのメニューに変更。ランニングも距離を7kmから5kmまで減らしました。距離減らしたのが一番効いてる気がします。
体重も微減した感じです。ゲームやるようになって、食事の時間だけが楽しみ状態から抜けたのがすこしあるような気がしています。
エンタメ
真空ジェシカのラジオ父ちゃんというPodCastに10月くらいからハマってて、結局今PodCastに上がってる音源は全部聴いてしまいました。聴くものがなくなったので、仕方なくYouTubeでやってるギガラジオに行ったんですが、そっちはだいぶ格落ちするので、めちゃくちゃ暇なときしか聞きません。
音楽は新しい人あんまり開拓できてないし、ここ数ヶ月はラジオ聞くので音楽全然聞かない時期もあったんですが、一年通してみるとyamaとSTUTSが新しくハマったミュージシャンですかね。
来年
ふりかえって見ると、今年は結構音声メディアへの知見が深まった一年でしたね。ただ人間の声録って流すだけの行為なんですけど、イコライザーかけてボリューム調整するとか、ノイズ除去どうするとか、DTMで培った知識が、動画制作で応用できたので、ちょっと嬉しくなりました。
とりあえず目先は動画つくんのを継続していきます。今のところめちゃくちゃ楽しいので。
絵はもうちょっとやりたいと思ってたりするんだけど、これは思ってるだけで終わるかもです。
クリエイティブなことに関しては、ずっと絵描いてた人とかずっと音楽やってた人とかには敵わないと思うんですけど、幸いコンピューターについては詳しいので、テクノロジーのパワーでなんかちょっと面白いものがつくれそう、ちょっと戦えるのかも? というのが今年の所感です。
我ながら学生みたいなことしてんなーとは思うときありますが、たぶん大学生のとき同じことやろうとしたらもっと早い段階で挫折していたと思います。XcodeというIDEを触ってたので、Studio OneやDaVinci Resolveのインターフェイスにも適応できましたが、そうじゃない人がアレと向き合うのはなかなか厳しい気がしました。
ソフトウェア開発については、とりあえず会社で大きいタスクがあるので、それを完遂するのが一番。技術駅になんか尖ったことしたいなとか個人開発で一個つくりたいやつがあったりとかあるので、上手いこと時間捻出して進めていきます。
2021年の終わりに、「来年どうなるのか全く見えない」と書いてますが、2022年も変わらず先の見通しはないですね。あまり計画的に動くというよりかは、思いついたことをすばやく試して、良さそうなことを続けるという風に動くと思われます。
最後に、2022年をあらわすスリーワードですが、
- 新タイムライン
- これの話
- DTM
- ゲーム実況
この3つになるかなと。
(了)