2021年のふりかえり
ざっくばらんにふりかえっていこうと思います。
ふりかえるという行為
今確認したら、2017年から毎年やってるみたいです。最近は一年をふりかえる人が増えた気がしますね。5年ぐらいやって思いますが、いい効果があるような気がします。
なんとなく時間を無為に消費してるような感覚がなくなって、自分が何を達成できていて、何が達成できなかったのかが整理できて、自己肯定感と課題の整理ができるのが大きいと思います。
5年やってるんですが、毎年フリーフォーマットでやっていて、毎年手探りでやっているのも自分向きかもです。ふりかえりフォーマットみたいなやつ(KPTとか)も存在は知っていますが、フレームワークを入れた時点で自由に考えられなくなるので、僕はあまり好きではないです。
シーズンハイライト
2021年のはじまりは、右足のケガからスタートしました。今思い出すと、年末年始で毎日10キロ走り続けてたのがオーバーワークだった気がします。右足のアウトステップのところに鈍い痛みがあって、それが一ヶ月くらい続きました。ちょっと良くなってはまたぶり返してを延々続きました。結局5月頃まで体のどっかしら痛みがある状態で、改めてコンディション管理って大事だなと思いました。
というかふりかえってみると、一年通して、体のどこも痛くない日があんまなかったですね。新型コロナのワクチン接種の二回目で二日ほど寝こんだときもありました。一昨年あたりから健康にはだいぶ気をつけるようになりましたけど、改めて最後はフィジカルだなというのを痛感しました。
そんなコンディションが良くない中で、3月に4万字ぐらいの小説を完成させて、文藝賞に送りました。1〜3月はまあそんな感じ。
1〜3月は小説、4〜6月はプログラミングみたいな感じで年初にイメージしていました。会社での仕事が手持ち無沙汰になることが多かったので、個人プロジェクト的に「One Week Challenge」というのをやりました。これが結構技術力向上に寄与した気がします。FlutterやReactなど、今まで名前はよく聞くけどチャンスがなくてエアプになってたものを、一週間という期間を区切ってやりました。詳しくはZennのこの時期を見て欲しいですが、わりかし有意義だったと思います。ただ会社タスクが忙しくなったときは、なかなかにキツかったですね。
あと6月に賃貸の更新タイミングだったので、リモートワーク前提で引越しをしました。コロナが終息したら通勤地獄になることが目に見える郊外のマンションですが、ここでの生活は気に入っています。引っ越してから、生活の質の向上を感じています。
7〜9月はちょっとなんとも言えない時期でした。7月は引っ越して新環境で色々落ち着かせるために時間使っていました。それと並行して、個人サイトのshetommy.comを開発しました。最初は最低限でいいと思ってたんですが、やってくうちに妥協したくないなと思いはじめて、当初思ってたよりかはちゃんとつくりました。特にブログ機能をNotionで書けるようにしたのは正解でした。
本当は3月に書いた小説を、下半期に膨らませて、一年を通して、大きめの小説を書くつもりでしたが、これができませんでした。「なんとも言えない時期」と書いたのは、そのためです。
2021年の年始の段階では、上半期しかイメージができなくて、下半期は空白の期間でした。そこを実際にどう使うか、7月になってもまだ良くわからない状態でした。書こうとしていた小説は、なんとなくダメだなーと思うようになっていました。仕事の方は、ぼんやり転職した方がいいと思っていたので、そっちは進めることにしました。
創作に関わるソフトウェア開発に行きたい、という願望は前からありました。電子書籍のプラットフォームというイメージがあったんですが、結局なんか僕の中のイメージと現実が合っていないことがわかってきました。テキストというコンテンツに限界がある、というのも感じます。その辺はまだ自分の中で答えが出ていない部分なんですが、ただ全然別に仕事をしているのは嫌でした。
今回の転職活動では、結局応募先を3社までしぼりこみました。その中の1社から採用されました。人生でやりたい仕事にドンピシャで就いた、というのは今回ではじめてでしたね。2019、2020年でやってたことが間違ってなかった、というのは嬉しいです。
そういう訳で、10月は有給消化期間になりました。湯河原の旅館行って、一日何もせずに過ごした時期もありました。旅館で書いたZennのWebフロントエンドの用語を書いた記事が結構バズったこともありました。
10月は全部の時間を自分のために使えた期間でした。計画では、小説の週、英語の週、アプリ開発の週みたいに切って、その週はそれに集中する、みたいにするつもりでしたが、結局ほぼ全部個人開発やってました。ここが一つのターニングポイントだったような気がします。「小説を諦める」ということを、真剣に考えるようになりました。
11月は入った会社にひたすら適応していく感じでした。そして12月。どうしてもPoP(Pieces of Paper)を今年中にv3.0.0に上げたかったので、平日夜や土日も普通に開発してたんですが、まーこれが終わらない。会社のタスクも前の会社よりもレベルが上がっている中で、12月はとにかく開発し続けました。やり過ぎて、すこし視力が下がったような気がします。
ギリギリのところでしたが、なんとかリリースまで行きました。会社タスクも、振られてたタスクはマージまで行って、穴は開けずに仕事納めできたかなと思います。会社より個人開発が本当にしんどかったです。雑に書いたところが、完成直前のデバッグ段階になって意味不明なバグとなって襲いかかってきて、2〜3回くらいデカいのを食らいました。一日頭を悩ませて、「これはもう年内のリリース諦めようか……」と何度も思いましたが、最後はマジで気合いでなんとかしました。結構大きな変更を加えたので、レビューが荒れるのを心配していましたが、今のところ星は保てていて安心です。バグがいくつか(いくつも?)あるのは把握しているので、年明けに潰していきたいです。
ハイライト、としては長いですが、↑みたいな一年でした。
健康に向けた取り組み
とにかくケガが多かったので、朝ラジオ体操を毎日やるようにしました。別にラジオ体操でなくても、ストレッチならなんでもいいと思うんですが、ラジオ体操はかなりいろんな体の部位をストレッチできるように練られてるのをこの年になって知りました。リモートワークはこの手のルーティンを入れないと体ダメにすると思います。
食事については、朝食で必ず野菜ジュースつけるようにしました。あとあすけんで記録する。タンパク質を意識するようになった気がします。
運動に関しては、ランニングではなくて、ケガのリスクが低い運動を取り入れたいなと思い、ウォーキングを入れるようにしています。ウォーキング自体はそんな好きじゃないんですが、Apple Watchのリングを閉じるのにちょうどいいので、そこは気に入っています。
リモートワークの昼休憩のタイミングでウォーキング行って買い物行ってという流れが確立できたんですが、夏場はただのウォーキングでも汗だくになるので、そこはどうしようかなと思っています。買い物行けないですし、家帰ったらシャワー浴びないといけないですし。
ダイエットと挫折
2020年初に、ダイエットしようと思っていました。別にその時点ではBMI的には標準体重の域だったんですが、ギリギリのラインだったので、肥満になる前に減らした方が賢いかなと思いました。計画では、軽めの食事制限 x 運動で、一月に1kgずつじわじわ減らして、一年で5Kgぐらい減らす、みたいな予定でした。
方法論としては1kg減らすために7,000kcal分くらい減らす必要があるとのことなので、一日の成人男性の標準摂取カロリーの目安が2,600kcal(身体活動レベルが普通の場合)に対して、だいたいマイナス200kcalぐらいに毎日おさめることができれば、食事制限だけで理論上は1kg減ることになります。プラスして運動もすれば、お釣りが来るかもしれません。
ただケガによってこの計画は大幅に影響を受けました。ケガで動けない分、きっちり食事制限しないといけなかったんですが、人生初の食事制限がだいぶキツかったです。1月、2月は平均2,400kcal、3月は平均2,500kcalと抑えられてたんですが、理論と違って、3ヶ月で1kgの体重減少にとどまりました。
カロリー制限してた時期はちょっと精神的にもキテて、仕事中に晩ごはん何食べようか考えるだけで延々頭の中で食べることを考えてしまって、気づいたら一時間くらい食べ物について考えてる、というときがありました。これはさすがに良くないなーと思って、カロリー制限はやめました。4月頃からはケガの回復で運動量が増やせたので、結果プラマイゼロでした。高校時代に、ダイエットして情緒不安定になる女の子見てなんだこいつと思ってましたが、気持ちはわかりました。
結果としては一年のトータルでマイナス1kgでフィニッシュとなりました。思ったような結果は出ませんでしたが、真剣に栄養のことや体重のことを調べて知識ついたのは良かったかなと思います。同じカロリーの食べ物でも脂質が多いとより太りやすいんだなーとか、タンパク質が普通に食事すると不足しがちだなとか、そういうのを理解しました。
小説を諦める
2019年から書いていて、10作品書きました。トータル50万字みたいです。10作品、といってもそのうち4作品は未完です。今年は特に未完が多くなりました。
3月に文藝賞に送って、それが一次でも通ればまた違ったんですが、結局通ることはありませんでした。そして応募総数が2,000だったと聞いて、これはちょっと無理だなと思うに至りました。
僕の人生で結果出ないパターンに入ってる、とも感じました。中学でやってた野球がまさに同じ感じでした。
純粋に、書いててキツい、と感じるようになりました。キツくても報われる瞬間があればいいんでしょうけど、あんまなかったですね。。。
野球は年取ったら引退するタイミングが来ますが、小説は文字通り死ぬまで書き続けられます。これは良くも悪くもで、たとえ結果が出なくても書き続けられます。
小説業界は、客が一人しかいないラーメン屋に店員が百人くらいキッチンにいて、俺のラーメンを食ってくれと言っている異常な状況で、その厳しさも感じました。
創作のプレイヤーでいたい気持ち
小説を諦めます、これからは創作のプラットフォームにソフトウェア開発で貢献します、というのがキレイなストーリーなんでしょうが、それはなぜか嫌なんですよね。
創作作品を生み出す側でいたい、という気持ちが今もなおあります。自分でも謎のモチベーションだなと思うんですが、あるジャンルにハマってくと、必ずどこかでつくる側にまわりたいと思うようになります。
なんかソフトウェア開発以外でクリエイティブなことやりたいなーと思っています。せっかくハイスペックのM1 Mac買ったので、なんか映像作品的なもんつくりたいなと思います。
それはまた人生の可能性を潰していく作業でもあるかと思っていて、死ぬ前に「あれやっておけばよかった」という後悔をしないようにしたいんだと思います。「本当は○○がしたかったけど親が許してくれなかったから」とか「仕事に追われてそれどころじゃなかったから」とかをなくしたい。
ソフトウェア開発の質を上げる
挫折した話を二つ続けましたが、ソフトウェア開発は極めて順調に伸びてるなと思います。
今年思ったのは、ガチャガチャやって時間ムダにしてるなということです。とりあえず動かして、後からリファクタリングしていく、という方針で今まではやっていました。学習の初期はそれで問題なかったですが、今の僕のスキルなら事前にちゃんと考えてから丁寧に実装すんのが結局一番速いんじゃないか、と思うようになりました。
PoP v3.0.0は、結構なビッグバンリリースになってしまいました。次からは、もうちょっとタスクを細かく切って、ちょっとずつ進めるというのを意識したいと思います。
本能的に動く
今年の4Q(9〜12月)で特に意識してたことですが、本能的に動くというのを意識していました。
この数年、計画をしっかり立てて、それを潰す、ということをやっていました。色んなことを試して、良かったものを継続して、しっくり来なかったらやめる、というのをやりました。これはこれでいいことだったんですが、ストレスも結構ありました。
もうすこし本能的にやってみるか、と思って、有休消化期間は結局計画したことと全く違うことをしました。結果として、自分が楽しい、と思うことに没頭できたので、高い成果が出せたような気がします。
特にソフトウェア開発については、むしろ本能的に動くべきだなと思いました。
来年は、もうちょっと好奇心ドリブンで色々手を出してみたいと思っています。その中でもっと深めたいものを深めるなり、ソフトウェア開発に集中するなり、落ち着くべきところに落ち着くのかなと。
具体的なアクション
とりあえず12月がめちゃくちゃ忙しかったので、年末年始でリフレッシュして、1月はローペースで入りたいです。まずは会社のタスクが僕の理想よりちょい進捗悪めなので、そこを埋める。その次にPoPのバグとり・テストコード整備。その次にshetommy.comで何個かissueを潰す。そしたら新アプリをリリースしようかと思っています。たぶん2〜3月かな。
次何をつくるかは決めかねています。アイディアとしては、
- ゴルフのスコア記録アプリ
- パズルゲーム
- はてなブックマークの改良版
の三つが頭にあります。実現度は上から順に楽で、でも僕が欲しいと思ってるランキングで言うと、逆なんですよね。。。でも、たぶんゴルフスコアアプリつくるかなあ。Apple Watchでスコア記録できる感じのアプリが欲しいんすよね。
世の中
思い返すと丸々一年フルリモートで働いたんですね。色んな意味で先の見通しが悪い一年だった気がします。ただ2020年よりはマシですかね。。。感染症対策も2年目で、個人的にも世の中的にも慣れが出てきたかと感じます。思い通りにいかなくてもイライラせずに、粛々と軌道修正していく他にない、というのも感じます。
エンタメ
プログラミングばっかしていて、他のことはあんましてなかったというのが正直なとこです。でもあんまDigる行為ができない中で、自分の感性を新陳代謝したい気持ちもあったんで、全く新しいものに触れなかった訳でもない感じでした。
音楽に関しては、Apple Musicの自動作成してくるプレイリストを中心に聴くやり方で一年やりました。今年ハマったミュージシャンとしては、赤い公園、ヤバT、DECO*27、Ado、BiSHあたりですかね。柊キライからの流れで、ボカロを普通に聴くようになりました。DECO*27と出会えたのは良かった気がします。
小説やマンガはあんま新規で読んだものがないですねえ。「推し、燃ゆ」とかルシア・ベルリンの「掃除婦のための手引書」とかは読みました。ルシア・ベルリンの方は英語で読んだので、半分ぐらいで挫折してますね。。。マンガは連載中の新刊を追ってるくらい。あとジャンプ+のやつ追うくらい。
実用書なら、マイケル・サンデルの能力主義についての問題提起の本が良かったですね。考えさせられました。
動画は相変わらずYouTubeで牛沢のゲーム実況中心に見てますが、最近はAbemaのバラエティがめちゃくちゃ面白くなっていて、特にチャンスの時間が全盛期ゴッドタンくらいになっていて、一瞬Abemaの有料会員になりました(今は解約してますが)。
今年特に印象に残ってるのが、からすまというクソゲー実況者の水族館プロジェクトの配信ですね。
11月、12月のガチ繁忙のときにこのゲームの配信を流しながら作業したのがちょっとした思い出です。今思うと自分より辛い作業をしている人を見たかったのか? なんて思ったりもします。
あと映画では、「エヴァンゲリオン」「DAU. ナターシャ」「ミッドサマー」を見ました。エヴァは結構感動しました。エヴァそのものというよりは、庵野監督がやっと作品を完結させられたという事実の方に強く感動してた気がします。正直ムリだと思ってました。
今年を3ワードで
今年を3ワードに凝縮すると、
- 転職(2年ぶり2度目)
- Shetommy.com
- Pieces of Paper v3.0.0リリース
の3つですかね。全部ソフトウェア開発関連や……
真っ白な2022年へ
2021年の下半期もそうだったんですが、2022年は割と真っ白な状態です。マジでわかりません。予想もつきません。学生の頃に人生の何歳までに何する、みたいなことを考えたときも、2020年以降は空白期間でした。
じゃあ虚無な時間を過ごしているかというとそんなこともなく、充実感はあります。上手く言えないですが、生きてるって感じがします。
2019年ぐらいで「プレイヤーになりたい」とか「つくる側にまわりたい」とか痛切に思っていたような気がしますが、ふと冷静になってみると、今それを叶えたんだなと思います。思い返してみると「iOSエンジニア」と名乗るのも、昔は実力が伴っていなさすぎて恥ずかしかった時期があるんですが、今はもう堂々と言えます。
先が真っ白に見えるのは、またステージが変わりつつあるということなのかな、とも思います。3年たってスキル的には充実したけれど、その先じゃあどうする? という問題。思い返すと1社目の会社でも、4年目、5年目のときはこんな感覚になったような気がします。今3社目の会社に入ったばっかですけど、iOSエンジニアとしては地続きなので、実質3年目みたいなところはあるのかな。
今一番欲しいのは時間ですね。頭の中にあることをやらせてもらえる時間。また新しい一年がもらえるので、その中でやれるだけやろうと思います。今年の12月みたいに土日返上でずっと動いてるみたいなのは健康管理的な意味で避けたいので、上手いこと作業量を調整しつつ、ですね。
(了)